戯言(たわごと)

WBCで感動?アンチになってしまう自分を分析してみた

WBCは大谷翔平くんが最後に投げて、最高の形で勝利して終わりました。大谷君の闘志むき出しの姿勢、ダルビッシュ・栗山監督のコメントや選手たちが喜ぶ姿に感銘を受けました。

大谷翔平くんが「終わってしまって寂しい気持ちがある」と盛んに言っていたのが印象的でした。すぐにシーズンが始まるのだから、そちらに力を向ければいいではないかと思ったけれど、そういうわけでもないようですね。やはり日本人同士でチームを組み優勝を目指して野球をするのが楽しいようですね。大谷君と言えども大リーグでの野球では孤独やストレスを感じているのかもしれません。ダルビッシュさんがWBCでチームにあれだけ貢献したのも同じ理由からかもしれません。

このようにチームがひとつになって最高の試合をして優勝したのだから感動しないわけありません。

しかしわたしはよくあることですがアンチの気持ちが芽生えてしまいました。大谷くんもダルビッシュさんも好きな選手なので、それほど重症ではないですが対戦チームを応援してしまったりしていました。皆が楽しみ喜んでいるのに、こんなひねくれた考えではつまらないのでは。どうしてこんな考えになってしまうのか、こういう考え方は良くないのか考察してみます。

WBCの感想でよく聞かれるのが「感動した」という感想です。選手たちが一生懸命にプレーして困難を乗り越えた、だから自分に重ねて自分もがんばれるといった感じ方です。わたしは現在そういった選手たちに自分を重ね合わせることができません、がんばれていないし、何かを達成できていない。だから選手に自分を重ね合わせることができない。これが感情移入できない理由の一つです。

そんな面倒なこと考えずに純粋に楽しめばいいという考えもあります。純粋に消費者としてコンテンツを消費すればいいのです。多くの人がそんな風に楽しんでいると思います。
これができない理由も私に余裕がないからです。仕事は仕事で頑張り余暇は余暇として楽しむ。という余裕が今の私にはありません。なので野球中継を娯楽として楽しむ暇と余裕はありません。
WBCの視聴率は全試合40%越えだそうです。平日の午後中で40%越えはすごいですが、夜の放送でもさほど変わらないのはずっと家にいる高齢者が視聴者多かったのではないでしょうか。若い人はニュースで見るだけか見ていても何かをしながらではないでしょうか。集中して見続けるには野球は長すぎます。
普段から野球を見ている人がWBCに注目して楽しむのはけっこうだけど、そうではないにわかファンがテレビに流されつまみ食いして感動する。世に流布された価値観に流されたくないという気持ちがアンチになるもう一つの理由です。

もうひとつ。見るというのがそんなに楽しいのか?という疑問があります。今の世の中見るというだけの行為に価値を置きすぎではないでしょうか。プレーする選手たちは素晴らしい。だけど見ている人は本当は関係ありません。そこで感動したとか私も頑張れるとかいう理由を持ってくるのですが。そこは分けて考えたいです。

WBCでの選手たちは素晴らしい。スポーツ中継を消費する事に価値を感じない。マスコミに簡単に影響を受ける人を支持しない。私は私で頑張る。

こう分析して分けたことで選手たちに敬意を払いつつ自分は自分で頑張ろうという気持ちになれた気がします。

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